【未経験からWebデザイナーになるには】資格の取得は必要か?

自分は30を超えて実務未経験からWebデザイナーになりました。
その経験をもとに、これから志望してる人の参考になりそうなトピックについて書いていきます。
『【未経験からWebデザイナーになるには】目次』
今回の内容は【Webデザイナーになるには資格の取得は必要か?】
Webデザイン・サイト制作に関連する資格
Webデザインに関連する資格は次のようなものがあります。
Webデザイン全般
コーディング・プログラミング関連
ディレクション・マーケティング関連
グラフィックソフト関連
色彩・配色関連
今回改めて確認してみたら、やはり色々ありますね。
Webデザイナーになるには資格の取得は必要か?
中には絶対必須な職業もありますが、Webデザイナーはそんなことはありません。
資格/資格の勉強自体にはプラスとマイナス、両面あると思うのでそれぞれの面を挙げていきたいと思います。
ちなみに自分が取得している資格は色彩検定2級3級のみです。
資格取得のメリット
基本的に『実務未経験の初学者にとって』という前提になります。
① その分野の知識を網羅的に勉強できる。
初学者だと何を勉強していいのかがまずよくわかりません。
学習の一歩目で取り組むのはいいと思います。
②勉強のモチベーションが上げられる
ハッキリとした目標と期間が設定されるので、勉強のモチベーションは上げられます。
それなりの対価(時間、検定料)を払ってるので『勉強しなければ』という気持ちにもなります。
実際申し込むと、それが一番の後押しになるかもしれません。
色彩検定を受けた際は検定料だけで1万円以上かかりました。
その上『落ちたらもう一万』と考えると『意地でも落ちられない』と思ってました(2級3級、無事一回で合格)。
③就職活動・面接で形を見せられる
未経験の場合、ポートフォリオもそれほど充実していないでしょう。
その際、一定の知識を持っていることを形として見せられます。
実際、自分が面接した際のディレクターさんは『(未経験の場合は)色彩検定の有無は見るし、判断基準になる。』と言われました。(その言葉で、自分は2級まで取得)
努力・やる気の形としてもアピールできます。
④業界外の人に対しては箔がつくかもしれない
あとで触れますが、業界の人には通じません。
実務に就いてから、資格の有無を聞いたことも聞かれたこともありません。
制作物・成果だけで見られます。
ただ、Web業界の外部の方にはプロフィールに付け加えておくと、信頼に繋がるかもしれません。
一般的に、全然知らない業界の人がよくわからないけど資格持ってたら、やはり『なんとなく信頼できそう』と思うものです。
とってつけたような理由に聞こえるかもしれないけど、馬鹿にはできないと思ってます。
クラウドソーシングでもたまにそんな『見えない力』の影響を感じることがあります。
デザインコンペでデザインいまいちなのに『資格』『実績』『海外在住』とかのプロフィールで選ばれてないか?と思うことがしばしば。
一つ一つは微力でも積み重なると『信頼』に繋って力になることは十分考えられます。
資格取得のデメリット
これも基本的に『実務未経験の初学者にとって』という前提。
①資格の勉強が一番良い/自分に向いてるとは言えない
勉強の指標になるのも確かですが、Webの知識は参考書・ネット記事・動画サービスも充実しています。
手間を惜しまなければ、その中から十分有益な情報を得られるし、自分にあったものを選べます。
それに比べると資格は参考書も限られています。
llustratorクリエイター能力認定試験などは確か公式のものしかありません。
②資格には不要な知識も含まれる。
これもベターな勉強かどうかという点について。
資格にはその人にとって不要な知識も含まれます。
例えば、Webデザイナーに必須のHTML5。
その資格の『HTML5プロフェッショナル認定資格』には『通信・デバイスアクセス系API』という項目がありますが、これは普段必要ないというデザイナーの方が多いと思います。
普段使わない知識は覚えても意味ないし、すぐに忘れます。
(自分は一応エクセル、ワードの資格をとったのですが、ほぼ使うことはないので完全に無駄になってます。)
参考書などで一通り勉強したら、あとは実制作で『使う知識』を都度補充・強化していった方が効率的です。
初学者だとどれが必要/不要かわからないので、そういった点も要注意。
『いつか役に立つかも』であれもこれも手を出すのは、あまりお勧めできません。
③費用がかかるし、もっと有益な使い道があるかもしれない
だいたい検定料で参考書2、3冊は買えます。
色彩検定2級は1万円なので4、5冊買えます。
2級3級の検定料で8冊買えますし、10ヶ月schooで授業を受け放題です。
同じコストでもっとベターな勉強方法も検討してみるべきでしょう。
④そもそも面接官がその資格を知らない
資格というのはある程度認知されているからこそ、信頼も生まれます。
でも、Web関係の資格はWebデザイナーでも知らないというのも少なくありません。
↓この辺は結構有名そう。
『Webクリエイター能力認定試験』『ウェブデザイン技能検定』『色彩検定』『カラーコーディネーター検定試験』
↓この辺は比較的最近できたもののようで初見でした。
『Web検定』『Webディレクション検定』『Webアナリスト検定』
また、以前あった『Webデザイン検定』はここ数年でなくなったようです。
現役のデザイナーは今どんな資格があるのかまずチェックしません。
知らない資格、廃止された資格だと説得力もかけるので、そういった点も注意したいです。
⑤実務で使う知識・スキルはまた別
実務だとやはりスピードや効率が凄く重視されます。
資格ではその部分はどうしても測れません。
また、資格の勉強でも身につきづらい部分です。
⑥ポートフォリオの方がより力がつくし、説得力がある。
最終的にこれが大きいです。
色彩検定取得してるのに、物凄く見づらい配色のサイトを一度ならず見たことがあります。
反対に無資格でもキレイな人もいて、どちらに説得力があるかはいうまでもないです。
seoなどの知識にしても、実際サイトを立ち上げて『PVは◯pv、収益は月◯円です』『このキーワードで今検索◯位』と言える人の方が断然評価は高いです。
未経験でそこまで意識して実行できたら素直に凄いなと思います。
『見栄えがきれいなだけのデザイン』じゃなく、『見栄えがきれいで成果にも繋がるデザイン』とアピールできます。
難しいけど、一年未満の勉強でそういう報告してるブログを見たことあるし、不可能ではないと思います。
制作物は直接的な証明なので、何よりの判断基準になります。
資格はあくまで間接的な証明です。
さいごに
Webに関連した資格一覧とプラス・マイナス面のまとめでした。
フラットに両方挙げようと思ったのですが、やはりどちらかというとマイナス寄りかもしれません。
初学者だと色々と不安で資格に頼りたいという心境になりやすいと思います。
そして、『サイトを作った方が力がつく。説得力がある』と言われてもいまいち自信がなく、『もっと勉強してから。まずは資格をとってから』となりがちな気がします(自分はそんな感じでした)。
『サイトを作る、運営する』というのは気持ちの部分でも敷居が高かったです。
資格は答えがあってある意味覚えるだけなので、そういう意味では気分的に安心だし楽です。
でも、だからこそ実制作の方が説得力があると思います。
なので結論としては、資格も勉強/就職の手段として有益な部分もある、
でもより力を入れるべきはポートフォリオと思ってもらえたらと思います。
あと、普通の就活でも言われることかもしれませんが、あまり資格の取りすぎはやめた方がいいです。
逆にマイナス印象になる可能性もあるし、それこそ、その時間を作品作りに充てた方がいいです。
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