【覆い焼き・焼き込みツール】調整レイヤーのように元画像を残したまま調整する方法
- 2017.06.04
- Photoshop

photoshopで部分的に「明るくしたい・暗くしたい」場合、「覆い焼き・焼きこみツール」を使うと便利です。
この記事では「基本的な操作・効果」と、使用する際に画像を直接編集せず元画像を残したまま調整する方法を紹介します。
「トーンカーブ」などは調整レイヤーを使って、画像に直接変更を加えないのが一般的だと思います。
「覆い焼き・焼きこみ」ツールに関しては「画像を直接編集するので慎重に」といった注意を見かけるのですが、調整レイヤー同様、別途調整用のレイヤーを作る方法もあるので、両ツールを使う場合は合わせて覚えておくといいでしょう。
覆い焼き・焼きこみツールの効果と使い方
使い方はシンプル。明るく・暗くしたい箇所をペイント(ドラッグ)するだけです。
違いを書くと、覆い焼きは明るくし、焼き込みは暗くします。
名前も近いのでどっちがどっちか迷いそうですね。
自分は「焼き込み」の方がいかにも「しっかり焼き込んて、色が濃くなる=暗くなる」感じがするので、それで区別してます。
ショートカットキーは「覆い焼き」の「O(オー)」なので覚えやすいです。
(「shift+O」で「焼き込み」に切り替え)
使う際のポイント
効果が適用される範囲はブラシの種類とサイズに準じます。
なので、「ソフト円ブラシ」のようなボケ足のあるブラシを使うのが自然な仕上がりにするポイントです。
ブラシサイズもある程度の大きさにすると良いでしょう。
「ハード円ブラシ」のようなエッジがハッキリしたブラシだと元の明るさと調整した箇所の境い目がクッキリでて、違和感がでてしまいます。
オプション設定
「覆い焼き・焼き込み」ツールを選択すると、ツールバーでオプション設定ができます。
範囲 | ハイライト:明るい領域を変更する 中間調:グレーの中間範囲を変更する シャドウ:暗い領域を変更する |
---|---|
露光量 | ペイントした際に変更する明るさの量 |
エアブラシ | エアブラシスタイルの効果を使用 |
トーンを保護 | シャドウやハイライトの変化を最小にする。 色相の変化を防ぐ。 |
筆圧 | マウスの場合は不要。 タブレットを使用した際の筆圧の調整の有無。 |
それぞれの「範囲」でグラデーションに効果をかけてみました。違いが出やすいように露光量は「100%」にしてます。
(効果のかかり方について記事下部に補足あり)
画像を直接編集せずに効果をかける方法
通常は直接画像をペイントして、明度を変えます。
でも、そうすると元に戻しにくいので、元画像はそのまま残しておきたいところ。
そこで、次の方法で調整レイヤーのように別レイヤーに効果をかけます。
また、この方法だとシェイプやスマートオブジェクトにもそのまま効果をかけられるのもポイントです。
通常はビットマップにしか効果をかけられないので、ビットマップ以外はラスタライズする必要があります。
作成する際にオプションが設定できるようにショートカットを使います。
(command(Ctrl)+shift+「N」)
「オーバーレイの中性色で塗りつぶす(50%グレー)」にもチェックして、「OK」をクリック。
あとは新規作成したレイヤー上で覆い焼き・焼き込みツールでペイントするだけです。
サンプルで桜の画像を加工してみます。
手前の白い桜を目立たせます。
覆い焼きツールで手前の桜だけ明るくし、焼き込みツールで気持ち四隅を暗くします。
設定は両方、「範囲:中間調」「露光量:30%」で数回ペイントしました。
本当に簡単ですが、これだけで見せたい箇所がハッキリして締まった印象になったと思います。
強くかけすぎた場合は、レイヤーの描画モードをソフトライトにしたり、「不透明度」で調整できます。
マスクをかけて部分的に効果を消すなど、細かい調整もしやすいです。
さいごに
一つ補足。
別レイヤーにペイントする方法は、直接画像を編集する場合と若干効果のかかり具合が変わります。
「オプション設定」で載せた「ハイライト・中間調・シャドウ」の画像は直接ペイントしたものです。
次の画像が別レイヤーに効果をかけたものです。
「ハイライト・シャドウ」が本来ほど差が出なくなるようです。
個人的には覆い焼きにしろ、焼き込みにしろ「中間調」しか使わないので、あまり気にしてません。
「露光量」やペイントする回数でも調整できますし。
ただ、デメリットではあるので、ケースバイケースで使い分ける基準にすると良いかと思います。
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