【パスの編集を簡略化】シェイプ形成ツールを使いこなす
- 2014.07.18
- Illustrator

サムネイルのようなイラストは、パスファインダーパネルで作るのは大変です。
そんな時に便利なシェイプ形成ツールの使い方をご紹介します。
シェイプ形成ツールとは
シェイプ形成ツールは複数のシェイプ間の[線]や[塗り]を結合/削除できるツールです。(CS5から追加)
パスファインダーパネルの合体/分割/型抜きなどと同等の機能ですが、クリック、ドラッグといった直感的な操作と、より細やかな選択でシェイプを形成できます。
使い方① ドラッグでシェイプを結合
編集の対象となる領域は[塗り]の部分はアミ点、[線]は赤でハイライト(強調表示)。
ドラッグすると、結合と同時に始点にあるシェイプの[線][塗り]が適用されます。
(設定がデフォルトの『次のカラーを利用:オブジェクト』の場合)
また、『shift』を押しながらドラッグすると、直線ではなく矩形(四角)で範囲を選択できます。
使い方② クリックでシェイプを分割
ドラッグではなく、クリックするとパスが分割されます。
使い方③ ドラッグ or クリックでシェイプを削除
『option(Alt)』を押しながら、ドラッグ/クリックすることでパスを削除できます。
シェイプ形成ツールオプション
オプションの設定も結構重要なので、一つ一つ説明。
↓ツールパネルのシェイプ形成ツールをダブルクリックするとダイアログが現れます。
『強調表示』
説明の都合上、一番下の『強調表示』から。
これは単純にツールでマウスオーバーした際に編集する領域ーシェイプの[塗り][線]をハイライトするかどうかと、[線]の場合はハイライトする色を選択できます。
特に理由がなければデフォルト(どちらもチェックした状態)で問題ないかと。
『オプション』
『オプション』では3つの項目を設定できます。
シェイプ形成ツールで編集できるのは基本クローズパスだけです。
それが、これにチェックが入っていて、[塗り]が設定されていればクローズパスとして扱えます(デフォルトでチェック済み)。
また、編集すると実際パスが結合してクローズパスになります。
チェックを入れると文字通り[線]の一本一本を分割できるようになります。
これはデフォルトでは未チェック。
ここでは『オブジェクト』と『スウォッチ』を選択できます。
- 『オブジェクト』ー結合する際、ドラッグの始点にあるシェイプの[塗り]が適用
- 『スウォッチ』ー結合する際、スウォッチで選んだ任意の色が[塗り]に適用
『スウォッチ』にチェックした場合は『カーソルスウォッチプレビュー』にもチェックを入れた方が使いやすいでしょう。
この『スウォッチ』で着色する仕様はほぼライブペイントツールと同じです。
『隙間の検出』
これもシェイプ形成〜は基本クローズパスしか編集できないという点に関連した項目。
この『隙間に検出』にチェックすると、設定した長さ程度の隙間が空いていても、クローズパスとして編集できるようになるというものです。
- 『狭い』→約3pxの隙間を認識
- 『中程度』→約6pxの隙間を認識
- 『広い』→約12pxの隙間を認識
- 『カスタム』→任意で設定
ただ、これは設定した長さで実際隙間が検出できるかどうかがわかりづらい。
そこで、そういう場合はライブペイントツールに切り替え。
ライブペイントも隙間が空いてると着色できないんですが、ライブペイントにはこの『隙間の検出』にプレビュー画面などがついてます。
そのため、([塗り]が設定されてない)オープンパスのシェイプに色を塗る場合は、ライブペイントを使うということがある意味シェイプ形成〜を使いこなすコツと言えるかと思います。
この機能差からAdobe的にも、『シェイプ形成〜において着色はオマケ、着色するならライブペイントで』という位置づけをしてるような気もします。
(ライブペイントについてはまた別途まとめる予定。この『隙間』がキーとなるイラストも実際作成してみようかと。)
まとめ
このシェイプ形成ツールなら複合シェイプでは作るのが難しいシェイプも簡単に作れます。
デフォルトでショートカットキーが使えるのも複合シェイプにはないメリット。ぜひ使いこなしたい機能です。
【その他イラレに関するTipsはコチラから】
『 +α テクニックまとめ イラストレーター編 ー目次ー』